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在の生産システムのもとでは各段階にわたって在庫を極力圧縮する方向に向かっている。したがって、材料・製品が間断なく出入りできるよう、少なくともウィークリーサービスが最低限必要である。コンテナ船の就航の確実性が高くないと大手荷主は利用には踏み切りにくい。航路の欠航や延着等により、生産ラインに支障が出るようなことがあると、大変なロスになるからである。
松山地域の大手企業においては、総じて定期コンテナ航路への理解があるが、余裕日数をみて出荷するようにしているようである。
エ.部品物流体制
各地の荷物を集めて大都市近郊で梱包、輸出しているケースがある。この場合、各地の工場・倉庫の部品等をいったん集めるという体制が出来上がっているため、ルートの変更は難しいとされる。
(5)航路開設・維持のための条件の整理
ア.一般的な条件
航路開設・維持に必要な条件を整理すると以下の通り。

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松山港は、既に神戸、釜山、高雄といったアジアのハブ港と結ぶ航路が開設されており、今後増便(ウィークリー化)、新規航路開設など、航路網の維持・拡大を図る必要がある。
直接の相手地域だけでなく、積み替えによって世界各地へのコンテナ貨物を松山港で扱い、航路拡大に必要な貨物量を確保していくことが必要である。そのことが、コスト削減効果を通じて地元企業にも波及する。

 

 

 

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